音は自分で作るモノである事を思い出させる、アナログモデリングのシンセ。
液晶も無ければ、音色のメモリーは64しかない。勿論、ドラム音源も無い。
このシンセで出来ることは、音を作って、弾く。それだけだ。
何という割り切った、何と思い切った決断なんだろうか?
そんな一途なTheアナログモデリングシンセのインプレッション。
◾️好きな音色
ファットでマイルドなブラス
繊細なPWMストリングス
SuperSawのリード
Rolandのアナログレジェンドな音は大体出る。
どこかで読んだのだが、Rolandはバンドバスフィルターを使った音が特徴とのこと。確かにそうかもしれないなと思う。
ベースの音で良いな、欲しいなという音が無い。^_^
でも、正直、他のデジタルシンセのプリセットで似たものは有るし、コレだから出せるっていう音が少ないのかな?とも思う。
◾️面白いD-BEAM
D-BEAMというコントローラが付いたのはいつからか、コレは使い方によっては面白いなと思う。
本当はオケ全体のボリュームを指揮者みたいにコントロール出来たら良いんだけど。
まずはフィルターにかけて、手をかざしてみるが。コレ、別にツマミで良くない?とも思う。
反応が非連続でいけない。とてもじゃ無いがテルミンが出来ますとは言っちゃダメだと思う。
ボリュームペダルの代わりに使うのは?と思ったけど、やはりボリュームと同時にフィルターを掛けたいよね。
外部インプットにフィルターを掛けて、D-BEAMでコントロールってのが面白いかもしれない。
D-BEAMの動きをMIDI にレコーディングできるのかな?
まだ試していないけど。
それなら楽しい使い方が出来るかも。
◾️コレはいけないという部分
音色を切り替えるときに、不連続や切り替わり方をする件は許し難い。
しかもかなりデカい音で次の音が出るから、びっくりする。
曲中で音色を変えられないって、パフォーマンスシンセとして致命的だと思う。
バグかな?
◾️パッチのダウンロードと音選び
サイトで音色パッチをダウンロードできる。
BASS100とかLEAD100とか。パッドやSFX、アーティストが作ったパッチも無償でダウンロード出来るのは楽しい。
ライブラリアンでこれらのダウンロードパッチを読み込んだら、システムエクスクルーシブで音色を転送する。
数百のライブラリーがあっても、本体に記憶できるパッチは32だから、この音色選びはかなり考える。
全部聞いた結果、やはりベースやリードで使いたい音は無い。リズム音も結局はTR808ライクな、しかも単音だし。ピューンって正弦波のレゾナンス音を響かせたところで、別段面白くは無い。
気に入った音をオリジナルパッチリストに入れていくと、結局殆どパッドになる。
しかも、どれも似通っているのだ。
◾️結局定番の使い方
リアルタイムで音色を触るのは確かに直感的だし、リングモジュレーターみたいなのもある。外部入力も可能性がありそうだ。
自分はそこまでやらないと思うが。
で、結局どんな使い方をしているのかというと、美麗なRolandらしいパッドをシーケンスで流すような使い方。
ベクトルシンセのような変化をする音色や、フレーズシーケンスみたいな音色はパッと聴くと面白いが、結局使わない。