KingKORGに憧れていた。
何事も外見から入るハードウェアフェチなもんで。
シャンパンゴールドの金属外装と、真空管の暖かいオレンジ。実は中でオレンジのLEDか光ってるんだとかはこの際どうでも良い事だ。^_^
ツマミやボタン類の質感の良さは、KingKORGが、もはやレジェンドと化したKORGのアナログモデリングシンセの金字塔であることを暗示している。
名前からしてKingだもんな。
miniでもmicroでもなく、King。
音色は更に素晴らしいモノがあった。
◾️KingのKingたる所以
もはや、アナログシンセのアーカイブ。
シンセが世界に拡散したあの80年代のあの音、この音がほぼ入っている。
あぁ、懐かしいったらありゃしない。
ユーリズミックス、プリンス、ヴァンヘイレン、ジャーニー、TOTO、シンディローパー。
間違っても、音色をエディットして自分らしくなんて邪な考えを挟んではいけない。
あの時代をリスペクトする人間ならば、黙して触らず。ただ聴くべし。
◾️定番のあの音
アナログアナログした音でも、品の良いエフェクトで出音をクオリティアップしているのが、このKingの品性。
オシレータ剥き出しとか、フィルターでピーピー言わせないのがKingとしての節度というモノ。
プロフェット5のパッドや、オーバーハイムなブラス、ムーグなベース、リード。
総てが素晴らしい。
買えなかったあの憧れのシンセ達の音が、このシンセから飛び出してくる悦楽。
◾️実は好きな音は別にある
気がついたらよく使っている音に、ふくよかなボディ感、格好をつけてフルボディと言ってみようか、フルボディなブラスがお気に入り。
後は、PCMなんだが、ピアノ。
深ーいリバーブが効いたこのアンビエントなピアノはかなり気に入っている。
トレモロで浮遊感満載のエレピも素晴らしい。クラビだとかエレピと言えば、ソウルとかファンクとかの定番だが。自分は全くそう良いのに縁が無いので、せいぜいバラードで選びを薄〜く塗る程度なんだが。他のシンセに入っているエレピとは違う。空気感そのものが。
それから、実にいい味を出しているのが、フェイザーが強烈なシンセリード。
変調が深すぎてLFOをフィルターにかけてるんじゃ?と疑う。
Kingが降臨すると、オケ全体がレベルアップするような感じがあって、最終のミックスでは必ずKingを参加させたくなる。
◾️コレでメシが食えるスタートのギミック
電源を入れた直後のLEDの神々しさは半端ない。もう、コレを見ながらメシを頂けちゃう。
回路のテストパターンなのか、パフォーマンスなのか分からないが、機動戦士的な起動なのである。
コックピットについて、起動すると、ランプが順番に光るアレね。
おぉ!とモチベーションが上がる。
大した演奏は出来ないんだけどね。
ほら、Kingだからさ、円台に出て、手を振るだけで民衆が拍手喝采ってな訳。
何もしなくても良いのよ。^_^