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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

電子楽器のルックス~見た目が大事ー(80-90年代的感性で)

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いつか書こうと思っていた、電子楽器(主にシンセサイザー)の見た目について。

電子楽器に限らず、インタフェースを含めた楽器のルックスってのは、演奏する際の大きなモチベーションになっている。打ち込みの場合でもテンションが違う。

同じ音でも、U220とU20では違うし、同じプラスチックでもマット加工とテカテカつるつるでは違う。金属とプラスチックも違う。

 

■金属がイイ! 金属>>>プラスチック

今持っている電子楽器でルックスが気に入っているのは、VS-2400CD、KingKORG、MS2000B、FantomX6だ。すべて金属パネル。サイドウッドを使っているMS2000Bなんかは最高だ。 

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■電飾はKingKORG

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LEDの光り方ならKingKORGとMiniNova。KingKORGが起動する際のチェックLEDは最高に恰好良い。真空管をイメージしたオレンジの光が、メッシュ加工した金属パネルから漏れ出てくるのも良い。

もう、コレ、絶対ラックスマンですやん!

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なかなかわかりにくいところでは、背面のLEDも鍵盤を押すのと同時に明滅する。

楽器を演奏するということが、そのフレージングだけでなく、パフォーマンスなんだよということを主張しているようだ。

MiniNovaは、ベンダーホイールについている青いLEDが怪しげでGood・

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■クールなデザイン、攻めたデザイン

・クールビューティ:KingKORG

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デザインで最も洗練されているなぁと感じるのは、KingKORG。シャンパンゴールドの筐体なんてそもそもあんまり見かけないし、特別な1台という感じがする。

・攻めたデザイン:FantomX

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ガンダムっぽいと言われているFantomXも好きだ。あの造形は、歴代Rolandのシンセの中でも相当攻めてると思う。

これまではRolandシンセサイザーって、無駄な装飾が無く、機能美なシンプル&クールなデザインだったが、この1台はロゴからして相当主張している。

厨二病と言われているが、その通り。シンセが厨二じゃなくて何なんだ!

タンスと呼ばれたMOOGモジュラーだって、ハワードジョーンズのシンセの壁だって、YMOのステージだって、虚構がない交ぜになった世界観も含め、創作音と未来的ビジョンの共有があり、演奏者もリスナーも厨二的(文学的、夢想的)非日常を求めたんじゃないか。

話がそれた。

RolandのFantomXの話に戻すと、こいつときたら、本体にそもそもXのでっかいステッカーが付いていて、さらにオーディオ拡張すると細長いバナー状のステッカーが、エキスパンジョンボードにステッカーが付属して、いかにもガレージで改造した車のようにステッカー貼りまくり。

これ、車ならランボルギーニかなぁ。魅せるための車だったり、マッチョだったり。

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おいおい!アニメの題字かよ!なロゴ。

 

 ・個性と言えば:SH-2

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既に手放してしまったが、SH-2なんてのも相当なモノだった。銀、赤、黒って完全にモータースポーツナチスカラーでもあるね。善悪じゃなくて。^_^

この配色はカノンの悪魔のコード進行みたいなものだ。映えるのよ。

厨二病としては。グッとくるデザイン。

コレで金属ボディなら、手放していなかったかもしれない。プラスチックな質感とデカさがあかんかった。

 

■他にも気になるヤツ

・MOTIF XS

MOTIF系列も美しい。ワークステーション然としたたたずまい。風格。鍵盤の付いているボディと入出力インタフェースが一段分かれているのもカッコいい。

スライダーが8本も付いていて、ボタンは整然と機能的に並んでいる。差し詰めにニュータウンとか団地のような機能美だ。(決して貶めているのではない、断じて)

「そうだ!この美しさは、ジムだ!!」量産型の美しさここに極まれり。

白いしね。LEDのグリーンは、ジムの目。なんかHONDA NSX(初代)って感じなんだよな。品格と実力ならフェラーリ

 

・RS-5

RolandのRS-5という太刀魚みたいなシルバーボディのシンセがある。

これなんか刀みたいで凄く惹かれる。

中身はJV系のパフォーマンスシンセなんだが。

目の細かいサンドペーパーでピカピカに磨き上げたいような出で立ちだ。手の脂をすぐに拭き取ってください。みたいな

こちらは名前も似ているがMAZDA RX-7

・MS2000

MS2000なんて、これまたガンダムなのだが。MSですよ。MS。ジオン軍モビルスーツですわ。しかもMS2000は渋めのダークブルー。そう、グフなんですわ。ランバラルが降りてきそうな。ヒートロッドは無いのか?と探してしまうところだった。

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MS2000Bの方は、ブラック&サイドウッドで、機関車というか、ドムというか。重厚感とアナクロな感じがたまらないんだが。

MS2000いいなぁ。ヒートロッド要らないから、1台常備したいなぁ。飾りに。

無理やり車に例えると、ジープ系なのかな、軍用車両とか三菱重工を感じるわ。

 

■機能美 MOXF6

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MOXFは、何も飾らない。必要な部品が、一番使いやすい場所に配置された機能美。

音が上品(細いとか言われることがある)で透明感あふれる音。

音職人が使用する道具は、地味でもなんでも、常に使いやすい状態で手になじめばそれでよい。

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MOXF、MOX、MX・・・全部この系統だ。プラスチックは安っぽいし、電飾も特になければ、ステッカーを貼ってくださいでもない。単にコストカットなのか知らないが。主張してこない。

これはなんだろうなぁ。喩えられないなぁ。

 

・機能美:KROSS2

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KROSS2なんて、機能は凄いけど、完全に没個性な、廉価版。安っぽさが前面に出ている。背面を見ると、KORGの電飾が光るようになっていて、暗がりならカッコよく見えるヤツ。カラーが黒ならもう少し高級な見えただろう。

ロゴもダサいフォントだし。なんだかワードとMSゴシックみたいな。

新品購入からわずか2年で手放しちゃったけど、やはりプラスチック筐体ってのは大きいと思う。ありがたみがないんだよ。

 

◾️昔話〜遠い目

・System100

ローランドのたんす。

シンセサイザーに憧れていた中学生の頃。あのタンスみたいなデカい音響装置がシンセサイザーだった。パフォーマンスキーボードはシンセサイザーではなく、キーボードだと思っていた。

 

DX7

その昔、1番の衝撃はやはりDX7だろう。

今となっては、初音ミクの方が有名かも知らないが。当時はあのカラーリングとフォントの醸し出す未来感に胸を躍らせたモノだった。

TX816なんてのも存在感があった。

 

・U-20、D-70

U-20のシンプルなデザインに痺れた。

ミニマリズム

ボディのあのカーブと、少ないボタン。

音作りを拒む、サンプルプレイバックキーボード。続けて出たD-70もデザインの基本はU-20だが、デカい液晶とスライダー、そしてパラアウトが付いていて、マスターキーボードの品格を醸し出していた。

 

◾️そしてコレからも

コレからも金属の確かな質感と、デザインの良さで電子楽器を選ぶんだろうなと思う。

 

物理シンセを所有するって、こういったフェチや感覚が楽しいからって気がする。

ソフトシンセやラックマウントではダメ。

もう、こういうのを敷き詰めてもなんにも楽しくない。

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