MIDI再生屋として、次にやる事は、これまでにダウンロードしたSMFを、FantomX6のメモリーカードにコピーする事だ。
ファイルユーティリティのいけてなさに直面する、なかなかな体験だったので、わざわざ記事にする。
今回もFantomX6への愛ゆえの苦言としてご勘弁頂く。
◾️知らなかった事
FantomX6をPCと接続出来ると知って、色々と妄想していた。Audio Expansionの録音内容をPCにトラックダウンするだとか、PCやUSBハードディスクから、FantomX6がファイルを読みにいくような使い方だ。
残念ながら。FantomがPCに対してストレージを共有するだけの仕組みだ。
マウント出来るだけ。
マウントしたまま、シーケンサーや鍵盤が外部ファイルを読み書きするような事はない。
◾️まずはPCにUSBドライバを入れる
古臭いWindowsマシンでもドライバーがあった。ありがたや。XPはノンサポートなんだが仕方がない。
ドライバーを入れて、Fantomを再起動しても、直ぐにはPCから見えない。
そう、メニューからUSB Connectionを選択すると、初めてPCに認識される。
ちなみに、このモードではシンセとして演奏などは出来ない。
接続を解除しなきゃいかんのだ。
あぁ、いけてない。USBのホットプラグにも対応できていないなんて。
◾️接続後は普通にコピー
まずはカードにSMFを入れる。
コピー先は、ROLAND/SEQ/SNGだ。
SMFフォルダを作って、ディレクトリ階層ごとにコピーしちゃおう。
膨大なのでね、ちゃんとアーティスト毎のフォルダに入れてるわけよ。
◾️ファイルユーティリティ
USBストレージモードを抜けて、今度はFile Utilityでカードに入れたSMFを見てみる。
ROLAND/SEQ/SNG/SMF/ADIEMUS
がちゃんと見えてるね。
ちゃんと長いファイル名だ。
しかし、メニューを見ると、LOADがない!
後日談:
本体にSAVE/LOADと専用のボタンがあるではないか!
一番目立つところだ。ここからデータの呼び出しだけならシンプルに(少ない操作で)できるようになっている。
そう。一度ローカルにコピーするしか無いのだ。ダサい。ダサすぎる。
ファイル本体をカードに置き、本体にはリンク情報を勝手に書き込んでくれれば良いじゃない?
◾️本体のUSERメモリしか読まない
仕方ない、コピーしよう、
はい、ローカルにコピーしましたよ。
本体メモリーしか使えないって事は、32MBまでしか読み込めないって事ですよね?
ファイルを選択したら、LOAD。
後日談:
一度に読める容量という意味ではそう。大量のSMFをフラッシュメモリに書いておいて、そこから読むということは可能。)
そしてパフォーマンス(MIX)の情報とあわせて、Fantom仕様にしたデータをSONGとしてフラッシュメモリに保存すればよい。
◾️再生
読み込まれました。
シーケンサーの再生ボタンで再生できるし、Mix画面で音色を変えられる。
あ?テンポがおかしいな。
◾️テンポはMasterモードに
なんと、Songモードやパフォーマンスモードから、曲のテンポに関する設定にはいけない。System SetupのSync/TempoでMasterにすれば良い。
◾️ユーザビリティの観点ゼロ
ユーザーの目的に対して、必要な所に必要なメニューを置いていないし、次に何をすべきかはマニュアルレスでは理解できない。
作り手主導の階層メニュー。
それはそれで機能の分類としては分からんでもないが、利用者が何をするために、作り手の何の機能をと言うことをいちいち解読しなきゃいけないのは良くないね。
慣れれば、それは文化ですとか、仕様ですで良いんだけど。
SAVE/LOADボタンとメニューが用意されているので、OK.
使ったサンプルと曲を一度に保存できるようになっているのもGOODだ。
※自分は何に対して怒っていたんだろう。マニュアルもろくに読まずに。
お恥ずかしい限り。
◾️ちなみにYAMAHA MOXF6の場合
MOX6、MOXF6の場合は、非常に洗練されている。ソングモードからファイルユーティリティのボタン一発で直接USBメモリーのディレクトリ階層が出せて、曲を選択、読み込み先のソングへロードすればシーケンサーの再生ボタンで直接再生だ。
これが当たり前だと思っていた。
再生するとミキサー画面で一望できる。
音色の選択は、カテゴリーサーチでもいいし、グループ、バンク、ナンバーをボタンで指定でも良い。
パンやボリュームはダイアルでもいいし、つまみでも良い。
音色の選択をするのか、ボリューム/パンなのか、エフェクトの設定なのか、いずれにせよ、一画面で16パート全てを眺めながら、全体の曲を仕上げていくこのインタフェース。
液晶が小さいとか、情報量が少ないとか、そういうことではなく。
何をしたいがために、インタフェースはこうあるべきというのが徹底されていると思う。
もちろん、時代の差はある。まだUSBがそれほど大容量でも速くもなく、32GBもデータを扱うなんていう時代では無かった。
◾️やはり、FantomX6のこの仕組みは楽器のそれでは断じてない!
大体、ファイルユーティリティがUSBストレージと別なのも違和感があるし、そもそもどのメモリーに何がなんてのは、ユーザーから見れば、サンプルやソングやパッチ、パフォーマンスという音楽の構成要素からアクセス出来て当然だし、ディスクにマウントして、ファイラーからファイル単位で操作して、ようやくシーケンサーやサンプラーの機能から使えるようになるなんて、楽器ではない。
◾️ファイル管理はPC
ちまちまとファイルユーティリティでコピーするのが面倒なので、またPCと繋ぐ。
今度はカードではなく、本体のユーザーエリアに直接書き込み。
フォルダも読まないので、曲データをベタ置きだ。
はぁ、結局ファイル管理はPCか。
いけてないなぁ。
よくよく機能を知らずに、言い過ぎた。ごめん。