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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

FantomX6でマルチサンプルを仕込む

次にやる事は、サンプリング音ネタCDのデータをFantomX6で使えるようにセットアップしてみよう。

せっかくなんで1番面倒くさそうな、マルチサンプルだ。

 

例のファイルユーティリティを使って、今度はTMP/AUDIO_IMPORTにコピーね。

 

嫌な予感しかしないのだが。

 

◾️今回のマルチサンプルネタ

ILONAと言うアーティストのOhhロングトーンのマルチサンプルを使う。

FantomX6では128スプリットのマルチサンプルを128まで作成できる。

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◾️コピー→USB遅すぎる!

やはり。遅い。

694MBのデータ転送に、50分も掛かるのだ。

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フラッシュメモリーをPCで直接読めば良いんだが、フラッシュカードを読めるインタフェースがPCに無いのでね。仕方なし。

 

◾️容量が足らない件

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今回使うファイルだけを選択して、ファイルをテンポラリーにコピーするも、ユーザーエリアがフルですよと。

 

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フラッシュカードの容量は僅かに1GB。

対して、素材は今待っているだけでも4GBを下らない。

自分でサンプリングした音も入れたいし。

使いたい音を、FantomX6で確認しながらパッチを組んでいきたいのだが、それも叶わず。

サンプラーシーケンサーで鳴らしながら、ループポイントを調整したり、マルチで組むべきかとか、鍵盤を触りながら、フレーズを弾きながら選定したいじゃん?

 

膨大なサンプルから、使いそうなのを予め選定しておかなきゃならない。

 

ファイルユーティリティで、フラッシュカード上の不要なヤツを消そうとすると、今度はパーミッションの問題で消せっかくないと。

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これは楽器の所業では無いぞ。

PCでの事前作業を前提にしなきゃならないなんて。

 

◾️ユーザーエリアが32MBしかない弊害

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フリーエリアが16MBでなんとかやりくりしなきゃいけない。

128個の素材を並べられると言っても、本体メモリーがその容量が無ければ仕方がないよね。

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バーブがかかってるヤツは時間が長くなるので、Dryの波形を使うと言う。

なんとかC2からC5まで3オクターブ分をコピーできた様子。

 

◾️マルチサンプルを作る

・素材をロード

サンプルエディットのロードユーティリティで、マルチサンプルを作成する。

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・胃が痛くなるサンプルのエディット

めでたくサンプルリストにサンプルが現れた訳だが、ココからが苦行。

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ボリュームが小さいので、36個のサンプルのノーマライズでボリュームを合わせる必要がある。

 

複数選択出来るんだから、まとめて出来るよね?と実行するも不発。選択された最後のサンプルだけを処理してくれた。

ありがとうFantomX6。

いや、そうじゃないんだよ。

あぁ、胃が痛くなってくる。

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◾️いよいよマルチサンプル

ノーマライズが終わったサンプル素材をまとめてマークして、マルチサンプルの作成を実行。

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音域もキーアサインも自動との触れ込みだが・・

あーあ、キー名とサンプルのキーがめちゃくちゃだ。

ちゃんと選択し直しても、鍵盤で弾いてみると、おかしな音階。

上も下も妙だ。

 

◾️オリジナルキーの設定が間違ってる

原因は直ぐに分かった。

オリジナルキーの設定がでたらめだからだ。

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C2から順にアサインを押して、サンプルを選択して、オリジナルキーを設定して。

とC5までひたすら繰り返す。

 

◾️完成!保存!

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マルチサンプルに名前を付けて保存。

コレをしないと、苦労が水の泡だ。

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念のため、パッチもパフォーマンスも保存する。

何かが失われて、失望したくないからね。

 

◾️まとめ

やはりマルチサンプル作りは苦行でしか無かった。あまりやりたくない作業だ。

マルチサンプリングで88鍵のピアノ音源なんてのもメーカーは仕事としてやってんだよなぁと尊敬の念を抱くよ。

ドラムキットの割り当てもそうか。

ループポイントやベロシティへの反応の仕方とか、しかも、恐らくだけどマルチサンプルの上に、ライヤーを重ねていると思う。

気が遠くなる。

 

その努力の結果が、ユーザーの言う、あの音が良い、あの音が悪い、抜けが無いだとか、言いたい放題だ。

 

限られたハードウェアや容量の制限の中で、どれだけ使い出のある音を作るのか?

というのは大変な苦行、自己犠牲、人柱の、上に成り立っていると言う事を再確認できた。

 

あー、もう、やりたくない。^_^