Fantom X6のエクスパンジョンボードWorld CollectionとComplete Orchestraが届いた件の続編。今回はWorld Collectionの方をレビュー。
ラテンだとか、カントリーだとかいらないんだけど。西欧音楽に取り込まれたジャンルは、もはやWorldからは外して頂きたい。
インド、中近東、アフリカ、アジアの楽器のコレクションが欲しいんだ!
早速取り付けて、内容をチェックしていこう。
音色は414。おお。沢山あるね!と喜んだのも束の間。
◾️そりゃないぜ!
中を見ていくと、段々騙された気持ちになっていったんだ。ギターやベースがたっぷり入っていて、ラテン系のヒャッホーみたいな掛け声とかローカルなラジオみたいな音とか。要らないんだよな。こういうの。本当に不愉快だ。
Worldっていう以上は、確かにそういうのも世界の一部なんだろうけど、こんなのを求めていないんだな。
もっと世界の声、ブルガリアンボイスとか、羊飼いの声とか、コーラン的やヤツとか。
◾️ふざけたエスニック
自分は二胡が大好きなので期待していたのだが、全く使い道のない音だった。
アジアと言っても、チャイナシンバルのパイーンみたいなのとか、韓国のサムルノリとか、琵琶とかそんな感じ。
あーあ!と思う。
なんか、バラエティ番組でポンだしで使うようなふざけたエスニック。
◾️気を取り直して打楽器
打楽器はなかなか充実している。
壺はいいね。
湿ったペチペチしたアタック音。
タブラも細かく音が収録されているし、フレーズサンプルもまあ楽しい。
中近東の金物も良い。
そうそう、こういう西欧系の音源にはない荒々しい民族の音を求めてんのよ。
◾️選択を完全に誤ってる
せっかく大容量のメモリーがあるのに、どうにも使えない一回聞いたらもう良いやって言う音が多過ぎる。
世界にはホーミーだとか、コブシを効かせた声だとか、超絶スパニッシュギター、チャランゴ、狂おしいほどの二胡なんか「まじ?なに?この音?」ってのが沢山あって、間違ってもヒャッホーとかカントリーだとか、オールドタイプなギターな音ではないんだ。
もっと攻めた音選びがあったはずなんだ。
Worldっていうからには、世界の秘境を、数は売れなくても、エグい非西欧を攻めてほしかった。
メジャーではなくマイナーを!
端的に言えば、キリスト教やユダヤ教文化圏ではない、イスラム、仏教、儒教、少数民族の貴重な文化を収録した一枚であって欲しかった。
◾️エスニックはフレーズサンプリングか
エスニックの音ネタは、CDで探した方がいいかな。
多分、音素をサンプリングするだけでは民族音楽を表現できなくて、演奏方法や声も、含めてのフレーズサンプリングが最適なんだろう。