KROSS2のユーザーインタフェースに悪態を付いたが、Fantomはこれに輪をかけて酷い気がする。まぁ、2004年のシンセだ、仕方がない。しかし酷い。
◾️物理ボタンが少なすぎる弊害
何をするにもMenuとファンクション。特にF1とF2ばかり使わせる。
なるほどこの設計のせいでF1、F2、F8のスイッチが不調なんだな。
Exit、Enterの使用頻度も著しく高い。
◾️ユーザーテストが足りない?
なんでこの設計がそのまま通ったんだろう。
ユーザビリティのテストをする工程があったのか?
こんなのペーパープロトタイプの段階で分かりそうなものだ。
◾️ソフトウェアのUIが酷いから
リスト画面はまだしも、ミキサー画面の作りがとにかく酷い。各パートの音色を選ぶところなんて酷すぎて、辟易する。
パートを切り替えながら音色を決めていくのだが、この操作の煩雑さと言ったらないを
パート選択にカーソルキーを使わせるのがNGだ。
パートにカーソルを固定して、パッドで選ばせるのが直感的というものではないか。
YAMAHAのMOX6、MOXF6は16個の物理スイッチをパート選択や使っていて、シーケンスを流しながら、音色、パンやエフェクト、MIDIチャンネルなんかのパートに関するとこは全部シームレスに行えるようになっている。
◾️ワークステーションのUIのあるべき姿
ワークステーションはマルチパートで、曲全体を仕上げるための特別な機械だ。
ライブパフォーマンスで手弾きしたり、パッドでサンプラーを鳴らすものではない。
少なくとも自分の理解では。
だって、シーケンサーが付いていて、マルチチャンネルで音を鳴らす目的って、作曲、編曲、ミックスダウンに決まってるではないか。
1番使いやすいUIってミキサーのコンソールだと思うのだ。
ミキサーコンソールに音色選択、エフェクト選択、MIDI のSend/Recieve、外部音源のパッチ管理まで出来たら最高だ。
って、それってMOX6、MOXF6、MOTIF系列じゃん!ってなっちゃうんだけど。
同時代のライバルシンセじゃないか?
Fantomしっかりしてくれよ。
◾️結局MX61が素晴らしいという結論
マルチで鳴らすのに最高だったのはMX6だなぁとつくづく思う。
シーケンサーもサンプラーもオーディオ録音も出来ないけど、ワークステーションらしい。QX5FDとMX61と16チャンネルアナログミキサー最高。
恐ろしくハイペースで曲がどんどん仕上がった。
◾️Fantomで全てやろうと思えないのは
FantomX6の機能は素晴らしい。
サンプラーもオーディオもマルチ音源としても。
でもFantom X6で全てやろうと思わないのは、あの忌まわしきUIのせいだ。
複雑な、直感的ではないソフトウェア、極端に少ない物理ボタンのせいだ。
同じ事をやるにも煩雑すぎるし、時間が掛かる。思考が中断される。
まだPCベースのDAWの方がマシかもしれない。マウスだけで基本的なオペレーションが出来る様に作られているから。
Fantomと来たら、まるでPCのキーボードで、やたらファンクションキーとドロップダウンリスト、カーソルキーを使って妙なフォーカスが当たるGUIを操作しているかのようだ。
史上最低なUIだと思う。