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MOX6 vs MOXF6 (音色・スペック比較)

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・MOX6とMOXF6の音色比較を実施。

両者のVoiceListをすべて比較して、性格の違いを明らかにしようという自由研究。

 

■結果

MOX6の音色をMOXF6はすべて同じく搭載(エレメント数の増減も無し=まったく同じ)

違いは、MSB:63 LSB:8の128音色のみ。1300増えたウェーブフォームは、新規のパッチに使われている模様。(既存音色のエレメント構成は変わっていない)

 

■追加されたドラム音源の素晴らしさ

ドラム音色の差し替えをしていた時に、MOX6とは違うドラムセットに気づいた。MapleShellのYAMAHAドラムキットのリアルなこと!スタジオで良く置いてあるあのセットの音だね。その他、エスニック系や和太鼓なんかも素晴らしい。

 

スペック比較

  MOXF6 MOX6
サイズ/質量    
寸法 1030mm 1,030 mm
高さ 125mm 125 mm
奥行き 358mm 358 mm
質量 質量 7.1kg 7.0 kg
操作子    
鍵盤 鍵盤数 61 61
鍵盤種 セミウェイテッド鍵盤 セミウェイテッド鍵盤
イニシャルタッチ Yes Yes
音源部      
音源方式 AWM2+アーティキュレーション機能 AWM2+アーティキュレーション機能
最大同時発音数 128 64
マルチティンバー数 内蔵音源16パート、A/Dインプットパート 内蔵音源16パート+A/Dインプットパート
波形メモリー 741MB相当 (16bitリニア換算)、3,977ウェーブフォーム 355MB相当(16bitリニア換算)、2,670ウェーブフォーム
ボイス数 プリセット: 1,152ノーマルボイス+72ドラムキット、GM: 128ノーマルボイス+1ドラムキット、ユーザー: 384ノーマルボイス+32ドラムキット プリセット: 1,024ノーマルボイス GM: 128ノーマルボイス ユーザー: 128×3 (プリセットからのピックアップ) ノーマルボイス
パフォーマンス数 ユーザー: 256音色(最大4パート) ユーザー: 256音色(最大4パート)
フィルター 18タイプ 18タイプ
ドラムキット数 プリセット: 72ドラムキット GM: 1ドラムキット ユーザー: 32ドラムキット プリセット: 64ドラムキット GM: 1ドラムキット ユーザー: 32ドラムキット
エフェクター バーブ×9タイプ、コーラス×22タイプ、インサーション(A、B)×54タイプ×8系統、ボコーダー×1(インサーションA、Bを一組として使用)、マスターエフェクト×9タイプマスターEQ (5バンド)、パートEQ (3バンド、ステレオ) バーブ×9タイプ、コーラス×22タイプ、インサーション(A、B)×54タイプ×3系統、 ボコーダー×1(インサーションA、Bを一組として使用)、マスターエフェクト×9タイプ、 マスターEQ (5バンド)、パートEQ (3バンド、ステレオ)
シーケンサー シーケンサー容量 226,000音 226,000音
音符分解能 4分音符/480 四分音符/480
最大同時録再音数 124音 124音
テンポ(BPM 5~300 5~300
レコーディング方式 リアルタイムリプレース、リアルタイムオーバーダブ(パターンチェーン除く)、リアルタイムパンチ(ソングのみ)、ステップ(パターンチェーン除く) リアルタイムリプレース、リアルタイムオーバーダブ(パターンチェーン除く)、 リアルタイムパンチ(ソングのみ)、ステップ(パターンチェーン除く)
トラック数 <パターンモード> フレーズトラック×16 <パターンチェーンモード> パターントラック、テンポトラック、シーントラック <ソングモード> シーケンサートラック×16 (トラックごとにループ設定可)、テンポトラック、シーントラック <パターンモード> フレーズトラック×16 <パターンチェーンモード> パターントラック、テンポトラック、シーントラック <ソングモード> シーケンサートラック×16 (トラックごとにループ設定可)、 テンポトラック、シーントラック
ソング数 64ソング ミキシングボイス: 1ソング/1パターンあたり16個 (最大で256個) ミキシングテンプレート: 32個 64ソング ミキシングボイス: 1ソング/1パターンあたり16個(最大で256個) ミキシングテンプレート: 32個
パターン数 64パターン(×16セクション)、小節数: 最大256 64パターン(×16セクション) 小節数: 最大256
フレーズ数 ユーザーフレーズ: 1パターンあたり256ユーザーフレーズ ユーザーフレーズ: 1パターンあたり256ユーザーフレーズ
アルペジエーター プリセット: 7,981タイプ、ユーザー: 256タイプ ※MIDIシンク、MIDI送受信チャンネル、ベロシティーリミット、ノートリミット設定可。同時に4パート再生可。 プリセット: 6,720タイプ ユーザー: 256タイプ ※MIDIシンク、MIDI送受信チャンネル、ベロシティーリミット、ノートリミット設定可
シーンメモリー ソングごと6シーンメモリー ソングごと5シーンメモリー
シーケンスフォーマット MOXF6/MOXF8オリジナルフォーマット SMFフォーマット0/1 (フォーマット1はロードのみ) ト MOX6/MOX8オリジナルフォーマット SMFフォーマット0/1 (フォーマット1はロードのみ)
その他      
マスターモード設定数 ユーザー: 128設定※4ゾーン(マスターキーボード設定)、アサイナブルノブ設定、プログラムチェンジテーブル ユーザー:128設定 ※4ゾーン(マスターキーボード設定)、アサイナブルノブ/スライダー設定、プログラムチェンジテーブル
リモート対応ソフトウェア WindowsCubase 7シリーズ、SONAR X2<MacintoshCubase 7シリーズ、Logic Pro 9、Digital Performer 7※各ソフトウェアの機能によって、リモートコントロールできる内容が異なります。 Windows®>Cubase 5.5~7、SONAR 8 <Mac®>Cubase 5.5~7、Logic Pro 9、Digital Performer 6、7 ※各ソフトウェアの機能によって、リモートコントロールできる内容が異なります。
拡張スロット フラッシュメモリーエクスパンションモジュール ×1(最大1GB)  
操作子 ピッチベンドホイール×1、モジュレーションホイール×1、アサイナブルノブ×8、 [DATA]ダイアル×1、アサイナブルファンクションボタン×2 ピッチベンドホイール×1、モジュレーションホイール×1、アサイナブルノブ×8、 [DATA]ダイアル×1、アサイナブルファンクションボタン×2
ディスプレイ 240×64ドットグラフィックLCD (バックライト付) 240×64ドットグラフィックLCD (バックライト付)
接続端子 OUTPUT [L/MONO]/[R](標準フォーンジャック)、A/D INPUT [L]/[R](標準フォーン ジャック)、PHONES(ステレオ標準フォーンジャック)、[FOOT CONTROLLER]、 FOOT SWITCH [ASSIGNABLE]/[SUSTAIN]、MIDI [IN]/[OUT]/[THRU]、 USB [TO HOST]/[TO DEVICE]、DC IN OUTPUT [L/MONO]/[R](標準フォーンジャック)、A/D INPUT [L]/[R](標準フォーン ジャック)、PHONES(ステレオ標準フォーンジャック)、[FOOT CONTROLLER]、 FOOT SWITCH [ASSIGNABLE]/[SUSTAIN]、MIDI [IN]/[OUT]/[THRU]、 USB [TO HOST]/[TO DEVICE]、DC IN
消費電力 13W 10 W
付属品 電源アダプター(PA-150A)、USBケーブル、保証書、取扱説明書、Online Manual CD-ROM×1枚(リファレンスマニュアル、シンセサイザーパラメーターマニュアル、データリスト収録)、CUBASE AI DOWNLOAD INFORMATION (CUBASE AI ダウンロードについて)

電源アダプター(PA-150Aまたはヤマハ推奨の同等品)、USBケーブル、保証書、取扱説明 書、Online Manual CD-ROM×1枚(リファレンスマニュアル、シンセサイザーパ ラメーターマニュアル、データリスト収録)、DVD-ROM×1枚(付属DAWソフトウェ

ア)

 

■カタログスペックではない部分

MOX6とMOXF6の違いがスペック的なものだけではないような気がして、納得が行かなかったのだが、その始祖にあたるMOTIF XSとMOTIF XFがどのように進化したのかを探していたら、こんな記事に出会った。

ヤマハ | 【最終章】 楽器として完成した「MOTIFシリーズ」 - ヒストリー

 

ここには、

「また、ハードウェアの基本性能も見直されています。音質に関わるパーツが再選定され、アナログ回路の駆動電圧を「MOTIF XS」からアップ。これにより音のハリや重厚感などが圧倒的に向上しています。」

パーツの再選定やアナログ回路部分を刷新したと書かれていて、「おぉ?MOXとMOXFもこれが違うのか?」と何やら納得できる答えを見つけた気がする。

 

同じシーケンスデータを、同じ音色で鳴らしているのに、目の覚めるような違いを感じたので、「絶対何か違う」と思っていたのだ。