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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

三つ子の魂百まで

息子の幼稚園入園を前に、説明会へ出かけた。
教育熱心で知られる厳しい、仏教系の幼稚園なのだが、園長や保育長?の説明がことごとく恣意的な(入園)誘導で、腹が立った。
中でも一番腹が立ったのが、”三つ子の魂百まで”の誤用
「3歳までに人間の知性や性格が決まってしまい、それは100歳まで変わらない」のだと
本来の意味は、(”三つ子”も”百”までも単なるたとえであり、正確な年齢を意味しない上に)
「幼子の頃の性格(個性)が歳をとっても維持されているのは、不思議なものだなぁ」という意味だ。
・・で三つ子の魂百までの誤用に続いて、畳み込む
「教育を厳しく、当園にしないと知らないよ」
「他も検討してもらってもいいけど、慎重に選んだ方がいいよ」
「入園願書には並んでもらうことになると思うが、今日、入園を決めている方は、並ばなくても良いように整理券を配っている」
のだそうだ。

一応突っ込んでおかなければならないのは
「3歳までの教育が大事って、3歳までなら、幼稚園に入る前じゃん」ってこと
だから、本当に3歳までの教育(しつけ)が大事なんだったら、今、まさにその時期であって
幼稚園や保育園なんてどこに入ったって変わんないんじゃないの?っていう揚げ足取りも可能なのだ。「両親の躾が大事だよね」って言っちゃえば、そんなのは当たり前の一般論なんだけどね。20歳くらいまで、たくさんの時間を過ごして、考え方や、思想や、価値観を共有(強要、供用)するんだからね。

悪い幼稚園だと思わないが、こういうバンドワゴン効果を利用した、煽りを活用したやり方は、意識しようがしまいが悪質だと思う。

たぶん、知育とか、教材を売り込んでいる業者なんかが良くいっている
「脳の発育は、2-3歳で爆発的に起こるので、この時期に詰め込み教育しないと」といって、英語だのなんだのをした方が良い・・・なんてのも誇張なんだろうな。
脳のネットワークが、ある時期に一気に形成されて、知恵が付いてくるというのは本当だろう。
・・・だが、他の年齢では意味が無く、2-3歳でないと・・ということは無いと思う。
自分の人生を振り返ったって分かる。
3歳までに身に着けた知恵が、現在に対して、決定的な影響を与えているわけがない。
保育園も小学も、中学も、高校も、大学、就職、結婚・・・すべてのライフイベントやその時身につけたものが全部、支配的な影響を与えている。どの時期がどうと言うことは無い。