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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

創造はシステムである〜失敗学から創造学へ / 中尾政之

創造はシステムであるを読んでいる。
創造がなぜシステマチックに行えるのか?
その答えは、創造の類型にある。
数十万の特許技術について類型化を行なう過程で、体系化されてきた発明的問題解決理論”TRIZ(トゥリーズ)”というのがあるらしい。
現実の問題を抽象化した上で、類型からエッセンスを拝借、抽象的な解放を、現実的な解にするのが創造だっていうことらしい。
「発明のデザインパターンやぁぁ」
などと、デザインパターンのなんたるかを知らないくせに叫んでみる。(まぁ、当たらずとも遠からずだろう)
現実の問題を、数式であらわして汎用化し、汎用的な数学の問題を解いたら、現実の問題に落としこんで検討してみるということらしいよ。科学だねぇ。
本当に役立つTRIZ―眼からうろこが!12の発明の原理だけでアイデア発想 (単行本)
TRIZ教材のPDFをすべてダウンロード/印刷して読んでみる。

脳ってすでに持っているアイディアや知識に左右されやすいから、論理的に、述語や対象(オブジェクト)を変更したり、削除したり、追加したりすることで、通常は考えない発想をするんだと。
確かに、モノの部分を分解して、一番大事な部分を削除してみて、新たな用途が生まれないか・・・なんていう発想は、通常はできない。

TRIZの教材で
”ASITの犠牲ツール”という話が面白かった。
製品かプロセスを一つ取り上げよ→”錠”を選択
その製品またはプロセスを個々の部分に分解せよ。重要順にリストを作れ
 ・留め金
 ・鍵
 ・鍵の本体
これらの諸部分のひとつを取り上げ(重要な部分の方が望ましい)、これを除去せよ。これが仮想製品である。
 鍵のない錠(?)

除去された機能を全く必要としない人は誰か
 何かにしっかりと錠を付け、二度と外せないようにしたいと思う人

こういう考え方自体が斬新で面白い

TRIZをコンピュータサイエンスに導入するなんてのも気になる。
40の発明原理をソフトウェアに当てはめてみた・・ってものらしい。