y-matsui::weblog

電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

TRIZ:40の発明原理

1. 分割原理
2. 分離原理
3. 局所性質原理
4. 非対称原理
5. 組み合わせ原理
6. 汎用性原理
7. 入れ子原理
8. つりあい原理
9. 先取り反作用原理
10. 先取り作用原理
11. 事前保護原理
12. 等ポテンシャル原理
13. 逆発想原理
14. 曲面原理
15. ダイナミック性原理
16. アバウト原理
17. 他次元移行原理
18. 機械的振動原理
19. 周期的作用原理
20. 連続性原理
21. 高速実行原理
22. 「災い転じて福となす」の原理
23. フィードバック原理
24. 仲介原理
25. セルフサービス原理
26. 代替原理
27. 「高価な長寿命より安価な短寿命」の原理
28. 機械的システム代替原理
29. 流体利用原理
30. 薄膜利用原理
31. 多孔質利用原理
32. 変色利用原理
33. 均質性原理
34. 排除/再生原理
35. パラメータ変更原理
36. 相変化原理
37. 熱膨張原理
38. 高濃度酸素利用原理
39. 不活性雰囲気利用原理
40. 複合材料原理

ここからの抜粋。

1. 分割原理
 a. 物体を個々の部分に分割する。
 b. 物体を容易に分割できるようにする。
 c. 物体の分裂または分割の度合いを強める。

2. 分離原理
 a. 物体の「干渉」部分または特性を分離する。あるいは物体の必要な部分または特性だけを選抜する。

3. 局所性質原理
 a. 物体の均質な構成を不均質な構成に変更する。均質な外部環境または外部の影響を不均質なものに変更する。
 b. 物体の各部分を, その物体の動作に最適な条件下で機能するようにする。
 c. 物体の各部分が, それぞれ別の有用な機能を遂行できるようにする。

4. 非対称原理
 a. 物体の対称な形を非対称に変更する。
 b. 物体が非対称である場合は, 非対称の度合いを強める。

5. 組み合わせ原理
 a. 同一のあるいは類似した物体をより密接にまとめる, または組み合わせる。同一のあるいは類似した部分を組み立てて並列動作を遂行するようにする。
 b. 作業を隣接または並行させる。同一時間内にまとめる。

6. 汎用性原理
 a. 部品や物体に複数の機能を持たせ, 他の部品の必要性をなくす。

7. 入れ子原理
 a. 物体を別の物体の中に入れ, その物体をまた別の物体の中に入れる。
 b. ある部品が別の部品の空洞中を通過するようにする。)

8. つりあい原理
 a. 揚力を与える他の物体と組み合わせることで, 物体の重さを軽減する。
 b. 空気力, 流体の力, 浮力, その他の力を利用するなどして, 環境と相互作用させて, 物体の重さを軽減する。

9. 先取り反作用原理
 a. 有用な効果と有害な影響を同時にもたらす動作を遂行する必要がある場合は, 有害な影響を減らすために, 事前にその反作用を働かせておく。
 b. 物体中にあらかじめ応力を発生させておき, 後に発生する望ましくない動作応力と相殺する。

10. 先取り作用原理
 a. 物体に対して必要な変更の一部またはすべてを事前に行う。
 b. 最も都合のよいところから動作を遂行できるように物体をあらかじめ準備して, 動作の遂行に無駄な時間がかからないようにする。

11. 事前保護原理
 a. 緊急手段をあらかじめ準備しておいて, 物体の比較的低い信頼性を補う。

12. 等ポテンシャル原理
 a. 重力場中では, 上下の移動を制限する。(たとえば, 作業条件を変化させて物体を上げ下げする必要性をなくす。

13. 逆発想原理
 a. 問題の解決に利用する作用を, たとえば物体を冷却する代わりに加熱するといったように, 逆にする。
 b. 可動部分や外部環境を固定したり, 固定部分を可動にしたりする。
 c. 物体やプロセスを「逆さま」にする。

14. 曲面原理
 a. 直線状の部品, 表面, 形を使用する代わりに, 曲線状のものを使用する。平坦な表面を球面にする。立方体形状の部品を球状の構造にする。
 b. ローラー, 球, 螺旋, ドームを使用する。
 c. 直線運動を回転運動に変え, 遠心力を利用する。

15. ダイナミック性原理
 a. 物体の特性, 外部環境, プロセスを変更して, あるいは変更するように設計して, 最適にするかまたは最適の作業条件を見出す。
 b. 互いに相対的に運動できるように, 物体を部分に分割する。
 c. 物体またはプロセスが不動あるいは不変である場合は, 可動にするかまたは適応性を高める。

16. アバウト原理
 a. 指定された解決法で100%の効果を獲得するのが困難なときは, 同じ解決法で効果の程度を「もう少し小さく」または「もう少し大きく」する。これにより, 問題をかなり容易に解決できることがある。

17. 他次元移行原理
 a. 物体を二次元または三次元空間内で移動する。
 b. 物体を単層ではなく多層に配列する。
 c. 物体を傾けたり, 方向を変えたり, 横向きに置いたりする。
 d. 指定された領域の「反対側」を利用する。

18. 機械的振動原理
 a. 物体を振動させる。
 b. 振動数を超音波になる程まで増大させる。
 c. 物体の共振振動を利用する。
 d. 超音波振動と電磁界振動を組み合わせて使用する。

19. 周期的作用原理
 a. 連続的な動作の代わりに, 周期的または脈動的動作を利用する。
 b. すでに周期的な動作の, 周期の程度や頻度を変更する。  
 c. 連続的な動作の間の一時停止を利用して, 別の動作を遂行する。

20. 連続性原理
 a. 作業を連続的に遂行する。物体のすべての部分が常に最大負荷で動作するようにする。
 b. 遊休状態あるいは断続的な動作や作業をすべてなくす。

21. 高速実行原理
 a. 破壊的, 有害, あるいは危険な操作等のプロセスや段階を高速で実行する。

22. 「災い転じて福となす」の原理
 a. 有害要因, 特に環境や周囲条件の有害な影響を利用して, 有益な効果を獲得する。
 b. 主な有害作用を別の有害作用に追加して相殺し, 問題を解決する。

23. フィードバック原理
 a. 前の状態を参照したり, クロスチェックするなどのフィードバックを導入して, プロセスや作用を改善する。
 b. すでにフィードバックを利用している場合は, その程度や影響度を変更する。

24. 仲介原理
 a. 中間のキャリア物質または中間プロセスを利用する。
 b. ある物体を, 簡単に除去できる他の物体と一時的に組み合わせる。

25. セルフサービス原理
 a. 補助的な機能を付加することにより, 物体がセルフサービスを行うようにする。
 b. 廃棄資源, 廃棄エネルギー, 廃棄物質を利用する。

26. 代替原理
 a. 入手しにくく, 高価で壊れやすい物体の代わりに, 単純で安価なコピーを使用する。
 b. 物体またはプロセスを, 光学的にコピーしたものと置き換える。
 c. 可視光学的コピーがすでに使用されている場合は, 赤外線または紫外線コピーを使用する。

27. 「高価な長寿命より安価な短寿命」の原理
 a. 寿命など, ある属性を犠牲にして, 高価な物体を多数の安価な物体に置き換える。

28. 機械的システム代替原理
 a. 機械的手段を, 光学, 音響, 味覚, 嗅覚などの知覚手段に置き換える。
 b. 電界, 磁界, 電磁界を利用して物体と相互作用させる。
 c. 固定フィールドから可動フィールドに, 構造化されていないフィールドから構造化されたフィールドに変更する。
 d. 強磁性体のようにフィールドによって活性化される粒子とフィールドを組み合わせる。

29. 流体利用原理
 a. 膨張, 液体充填, エアクッション, 静水圧, 流体反応など, 物体の固体部分ではなく気体または液体部分を使用する。

30. 薄膜利用原理
 a. 三次元構造の代わりに柔軟な殻や薄膜を使用する。
 b. 柔軟な殻や薄膜を使用して物体を外部環境から分離する。

31. 多孔質利用原理
 a. 物体を多孔質にする, あるいは多孔質要素を追加, 挿入, コーティングする。
 b. 物体がすでに多孔質である場合は, 細孔を使用して有用な物質や機能を導入する。

32. 変色利用原理
 a. 物体または外部環境の色を変更する。
 b. 物体または外部環境の透明度を変更する。

33. 均質性原理
 a. 物体を, 同じ材料, または同一の特性を持つ材料の物体と相互作用させる。

34. 排除/再生原理
 a. 機能を完了した物体の部分を, 溶融, 蒸発などにより廃棄, 排出する。または動作中にその部分を修正する。
 b. その逆に, 動作中に物体の消耗部分を直接回復させる。

35. パラメータ変更原理
 a. 気体, 液体, 固体などといった物体の物理的状態を変更する。
 b. 濃度や均一性を変更する。
 c. 柔軟性の程度を変更する。
 d. 温度を変更する。

36. 相変化原理
 a. 体積の変化, 熱の損失や吸収など, 相転移の間に発生する現象を利用する。

37. 熱膨張原理
 a. 材料の熱膨張や熱収縮を利用する。
 b. 熱膨張を利用している場合は, 熱膨張係数の異なる複数の材料を使用する。

38. 高濃度酸素利用原理
 a. 通常の空気を, 高濃度の酸素を含んだ空気と入れ替える。
 b. 高濃度の酸素を含んだ空気を純粋な酸素と入れ替える。
 c. 空気や酸素に電離放射線を照射する。
 d. オゾン化酸素を利用する。
 e. オゾン化またはイオン化酸素をオゾンと入れ替える。

39. 不活性雰囲気利用原理
 a. 通常の環境を不活性な環境と入れ替える。
 b. 中性な部品や不活性添加剤を物体に加える。

40. 複合材料原理
 a. 均一な材料を複合材料に変更する。