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VS-2400CDのHDD交換の前の調査

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RolandのハードディスクMTRであるVS-2400の購入と前後して、HDDをSSDなどに交換できることを知った。SSDコンパクトフラッシュかSDカードか?どれがいいんだろうか。

直感的にはSSDかなと思うが、SSDって寿命は大丈夫か?(適切なサイズを)入手できるのか?コストパフォーマンスはどうだ?変換パーツは何がいい?とか色々と気になってくる。

 

■そもそも何GBまで搭載できるのよ?→120GB

VS-2400のマニュアルをRolandのサイトからダウンロードして読んでみると、VS2400では10GB毎でHDD領域を分けていて、0-11の12個まで使えると書いてある。120GBってことだ。それ以上の容量を持っていても認識されない。(IDを振れないんだから)

40GBのHDDで143時間まで録音できるらしい。

 

IDEATA変換アダプタとか →簡単・安価に入手可能(数百円~1000円程度)

今時IDEのHDDなんて入手できないだろうから、ATASATA)⇔IDEの変換アダプタを探す。これは結構入手できるっぽい。電源コネクタとか高度にモジュール化したやつよりも、端子がむき出しの奴の方が使い勝手が良いだろうな。ハウジングできないと困るので。

Roland VSユーザが集う海外の掲示板を見ていたら、どうやらSSDのハードディスクコントローラと変換アダプタの相性の問題(?)があるらしく、変換アダプタの方は、JP103-5というのが良いらしい。違うやつを数種類買っておくと精神衛生上良さげ。

 

更に事例を探していると、IDE⇔CF(CompactFlash)のアダプタもある。変換名人とかいうやつ。またしつこき探していると、SDカードをCFに変換するアダプタまである。

うーん。メディア関連の変換って必須だから、色々解決方法があるな。頼もしい。

 

■記録媒体として何が正しいのか? →SSD

SD、CF、SSDはすべてSolid State Driveだが、キャッシュや故障回避なんかの賢さが違う。そこで、長期間データを保存する際に重要な寿命について調べてみた。

HDD、SSD、光ディスク、磁気ディスクのそれぞれの寿命を比較したサイトがあって、SSDは10年、HDDは5年とおおよその目安があった。

半導体メモリなので、自然放射線の影響や、自然放電で電荷抜けがある。なので数年使わないで放置すると読めなくなるから、定期的に通電してやる必要がある。

HDDは磁気は安定しているものの、回転部品がダメになる。使わない場合でも中のベアリングが固着したり、ヘッドとディスクがくっついたりしたらNG。

SSDは空いている領域にランダムに書きこんで、上書きしていく方式なので、ランダムアクセスは速いがシーケンシャルアクセスはHDD並みになってしまう場合があると。まぁHDDと同程度でもHDDレコーダーなんだから問題なしと判断。

 

SSDの寿命(TBWで測る)→とてつもない時間を録音できる

SSDの場合は、経年というよりも書き込みバイト数でみるのが一般的でTBW(TerabytesWritten)という指標がそれ。300TBまで書けるSSDなら、録音で120GBを書ききったとしても1000回フルに使える。別に一回書いたらすぐに死ぬわけでもないから恐れるに当たらず。大体1000回も120GB使いきるって、どんだけ録音するんだよ!と思わないでもない。毎日、フルに録音しても3年持つ。40GBで143時間の録音ということは120GBならその3倍=429時間だ。おいおい。一日無停止で録音しても24時間だぜ。じゃあ、それを1000回書けるってことは・・・

げげ!42万9000時間も録音を繰り返せるってことだ(17875日=48年掛かるね)

「録音できる時間のことはまったく考えなくても良い」ということが良く分かった。次の話題。

 

■どのSSDを買えばよい? → Samsung EVO 860

これはPCと共通の話題であるが、どのSSDが良いかというのは、色々な意味がある。

速い・安いの他には、故障率が低いとか、メーカーの対応が悪いだとか、そもそも正規品じゃないとか。安さだけを求めると、正規品じゃないものが平気で売られているので注意が必要。(これはSDカードなどでよくやられている手法。バルクとかジャンクとかを平気でAmazonに出品したりする)

やはり、ちゃんとした商売をしている会社のを選びたい。(中国の工場から直接みたいのではなく)

PS4なんかのゲーム機でHDDからSSDへの換装が進んでいるせいか、ユーザレビュー(人柱)も豊富だ。ありがたい。

サーバやモバイル機器でよく採用されるSamsungのが良いらしい。EVO 860とかいう機種。120GBを探していたが、250GBからしかラインナップがなく、7000円位。

半分の容量しか使わないのはもったいないが、もし120GBが死んだとしても、もう一度フォーマットして使えば、劣化していないもう半分を使えないか?とか貧乏性なことを考えたりして。(不良クラスタを使わないようにスキップしてくれるなら、それもアリじゃないかとひそかに目論んでいるところだ)

 

SSDで気になるのは熱(放熱対策)→グリス、放熱シート

格安なSSDなどでは、ケースが樹脂であることが多いが、放熱は大丈夫か?

やはりアルミでケースごと放熱してほしいところだ。(都合よくそこにファンが回っていれば良いが、HDDとSSDでは熱の発し方が違うことを想定したい)

TranscendでアルミのMLC128GBというのを見つけた。思ったほど温度が下がっていないので、ケースを開けた人がいて、チップとケースの間に隙間があり、そこに放熱シート(サーマルパッド)を挟み込んだところ、温度が効率的に下がったとの記事。

また、ちょっとした隙間にはシートではなく、熱伝導グリスというのを塗るらしい。CPUの表面に付けるようなやつで、”オーバークロック用特別設計高性能熱伝導グリス”だなんて書かれている。ドイツのThermalGrizzlyだって。凄いなぁ、グリスを塗ってまでオーバークロック動作させる情熱。ユーザ自身を放熱したらどうかと思うよ。w

ともあれ、80°まで無乾燥で使えるグリスということなので、サーマルシートとグリスも買っておこうか。

 

金属筐体ではないSSDでも内部を開けて、グリスとサーマルシートで熱を逃がしておくのが良いのかなと。(開いて壊しちゃったら泣けちゃう)

 

■色々調べたけど

やはりモノには壊れる前提があって、交換部品を手配できるかどうかっていうのは決定的に大事だし、故障を避けるために、色々な工夫やスペックの読み方があるということ。改めて、RolandのVS-2400の設計が、PC界隈のイノベーション技術に乗っかっていて良かったと思う。

妙にガラパゴス化して、独自チップとか、独自規格なんかで作られた日には、こんな改造を思いつくこともなかったんだから。

製品寿命を延ばすのには、標準的な技術(汎用的な技術)の採用ってのが必須なんだぞと。

 

あとは、実機を手にして、部品を買い集めて、実行するのみ!

(いいからお前は演奏とか作曲をしろよ!と思わないでもない)