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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

それでもQX5FDが好きな理由

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QX5FDはマイファーストシーケンサー


打ち込み人生自体は、ヤマハのミュージックコンピュータcx5だから、最初はソフトウェアのシーケンサーだった訳だ。


・とにもかくにもスイッチの感触

QX5FDの素晴らしい所は、まずあのスイッチとダイアルの感触。ダイアルのコリコリは、1コリが1アクションに対応していて、一音づつ送ったり戻したりしている感覚が気持ち良い。どれだけの移動量でどれだけ進むのかが本当に直感的。カタカタ、コリコリコリコリ、タンッタンッ!


・狭い液晶

狭い液晶だが、というか、だからこそ反応が速い。最近のでありがちなのが、カラー液晶とかデカい液晶で、表示がもたつくヤツ。

対象としている音は、今ココなのに、リッチな液晶のヤツは面で沢山の情報をあたえようとして、その結果表示がモタつく。


音が1次元で横に流れていく感じが、一行の覗き窓だからこそかんじられる気がする。


ダイアルのコロコロと一体化して、音がスクロールして欲しいのだ。


・スイッチが少ないからこそ

次に、考え抜かれたスイッチの配置や機能のアサイン。

動作も待たされる事なく、キビキビと動く。


作業のフローがQXのスタイルに慣れているだけなのか?とにかく調子が良い。


・大発明トラックラベル

トラックラベルをつけられるのもナイスで、

BだのDだのSだのRだのと工夫を凝らして、一文字で表現したものだ。


未だに他のシーケンサーを見た時に、

「ところでおめえさん、トラックラベルは付けられるのかい?」とチェックしたくなる程だ。


・唯一いけていないのはココ

トラック数が8と少ないばっかりに、マージやエクストラクトを繰り返しながら多トラックで曲を仕上げていくのはちょっと勘弁と思うが。


フロッピーディスクドライブが欠点

QX5FDの最大の売り文句であったはずのFDDが今や欠点に。

今やと言っても、もう発売から30年近くも経つ訳だが。


フロッピーだなんて、もはや平成以降に産まれた人は知らないよ。今時のFDDが読める外付けドライブを入手したとしても、QX5FDのディスクは読めないんですな。

これは実際にやってみた。ダメなんですわ。


・スタンダードMIDIファイルにしたいじゃん?


中のデータだってスタンダードMIDIファイルに変換かけなきゃ、今時の機器には読み取れない。


じゃ、独自フォーマットをどのようにstd MIDIにするの?といったら、リアルタイムにマルチチャンネルを流すんだと。


受付側が外部クロックで同期してマルチトラックを録音できるからタイミングズレとかは良いんだけど。変拍子が挟まっている曲とかどうすんのよ。コレ。


QX5FDの中古流通もそろそろ怪しくなってきた


ヤフオクで運良くQX5FDを入手できたから、コレを記事に出来ている訳だが、今後はかなり怪しい。

入手後も中古で出ていないかウォッチしているのだが、ちゃんと自分が使っていた人が手放すケースなら信頼できるものの、業者がジャンクとして二束三文で売り出しているのは怪しい。

通電チェック位はするだろうが、FDDの読み書きなんてチェックしようがないし、大体その辺は触れずに、ノークレームノーリターンだと。


「アホなんじゃないか。」


本体に曲を保存できないシーケンサーで、記憶装置の動作チェックが無いなんて。


だから、楽器としてちゃんと分かっている業者か、音楽家から買いたい。

そうすると、当然そんなタマは殆ど無いですよと言う話なんですな。


自分が買った時の人は、買う前にFDDが読み書き出来ることを教えてくれ、さらに新品のディスクも付けてくれたよ。わずか4000円で30年前のデータを復元したよ。


ありがたい。