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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

福島第一原発のヒーロー吉田所長が外される?

一号機への海水注入停止を指示した、しなかったなどと責任のなすりつけ合いをしていた、政府と東電。
海水注入を停止したから、原子炉が痛み、爆発したんだ・・・と手打ちになりそうだったところ、
「いや、おいら、海水注入を止めてないよ。おいらの判断でね」と、第一原発の所長が言い始めたから大変なことに。→毎日jpの記事
東電の副社長は怒っちゃって「(このやろう!)処分しちゃうぞ。(泥を塗りやがって)」と、現場で命をかけて、被害を最小化しようと闘っているヒーローに対して、恩を仇で返すような仕打ち。
吉田所長という人が、これまでどれだけプロフェッショナルとして、気高く振舞ってきたのかをみんな、知った方が良い。
現場からの提案を保安院や政府の偉い人達、遠巻きの技術者と話しても、まともに取り合ってくれないからこそ、現場作業者一同をを代表しての「やってらんねぇよ、べらんめぇ、ちくしょうめ」発言。

※カッコ内のセリフは、私の創作です。ご本人は、関西の方らしく、妙な江戸弁は話しません(たぶん)

福島第一原発の現場に初めてTVが入った直後、政府から圧力が掛かったらしいのだが、取材に対してこの吉田所長
「まったく問題ありません」
「私は本店とは立場がちがいますから」
上記のやりとりはこちら
さらにこんなエピソードがある。

「放水作業のなか電線工事をすることは作業員の安全を確保できるものではなかった。何が起こるかわからないからだ。本店と現地は何時間も議論した。本店は『自衛隊の放水は止めてもらえ』とまでなった。だが吉田所長が『やる』と判断した」

 ぎりぎりの選択だったが、この工事は成功。現場でも本店でも拍手が起きた。「本店がいろいろと言っても吉田所長は『評論家はいらない』と取り合わなかった。彼がいなければ現場も本店もパニックだったろう」(東電関係者)。
「評論家はいらない」のあたり、(本店ならぬPCの前で)拍手喝さいです。
現場の凄みです。
ここにもこんな話が
 そのうちに1号機では炉内の熱で水蒸気が発生し、圧力が高まっていった。破裂しないうちに放射性物質を含む水蒸気ごと逃がし、圧力を下げる必要があった。これをベント(排気)という。「ベントをやらなければならなかったが、本店は非常に消極的」(政府関係者)という状況だった。
 福島第1原発の現場責任者は、吉田昌郎執行役員発電所長である。その陣頭指揮は光っていたようだ。「吉田所長は勇敢で現実的だった」と政府関係者は言う。「しかし、本店を経由してしか現地に連絡できなかった。だから12日朝、菅直人総理がヘリで現地に飛び『ベントしろ』と言った。吉田所長の背中を押しに行ったんだ」(政府関係者)。

工程表と冷温停止について尋ねられ
 「発電所長の範囲で出来ることと、もっと知恵を出して、オールジャパンもしくは
 世界中の知恵の部分がある。我々の出来る範囲は一生懸命やる。そこに色んな
 サポートをして頂くことで初めて成立する工程だと思う。支援をお願いしたい。」

なんて謙虚な
「現場を見ないで色んなことを言わないでほしい」
そりゃそうだわな。

カッコイイです。
大義の為に動き、真実を語る男

現場判断で海水注入続行の話を聞いて、原子力安全委員会の班目春樹委員長が「わたしはなんだったんだろう」と言ったらしいが、こっちが聞きたいわ!「あんたはいったいなんなんだ?」

東電本店との対立は今回だけでは無いとのことだが、吉田所長のこれまでの反乱も知りたくなった。