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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

報道のニュアンス

今回の中越沖地震で、原子力発電所のトランスから火が出た。鎮火されたことを報告するTV中継で「放射能漏れは確認されていません」と繰り返していたが、一回だけ「今のところ確認されていません」と表現されていた。
今のところだと?と違和感を覚えたが、ちょっと考えてみれば、即座に「放射能漏れはありません」と回答することのほうがよっぽどおかしい。
火が出たところは、原子炉建屋とは別だから、放射能漏れが無い(はずだ)。ありえない。という発表は、確かに安心できる、(誰もがそう信じたいという意味で)合格点である。
しかし、施設のすべてを点検して回った結果、”大丈夫”と言っているのではないというニュアンスが「今のところ(放射能漏れを)確認できていません」という言い方で伝わってしまった。
微妙に不安感を残す表現。今のところ

そして、夜8時過ぎ、放射能を含む冷却水の一部が、本来の場所以外のところから、海に注ぎ込んだことが明らかになる。
やっぱり、”今のところ”だったんだ。あれだけ震源地に近い原発で、すべてが想定内なわけが無い。
運転停止が、地震発生後ってのもちょっと怖い。
地震発生と同時に止まらないんだね、原発
環境基準を超えるほどの放射能の量ではないことが、同時に発表されていたが、原発内のアスファルト、ベコベコになってたけど、パイプ類は大丈夫なんだろうか?
後々、凄いことが明らかになってくるなんてことは無いよね?「今のところ」

■その後の状況
asahi.com記事を見ると、午後0時50分ごろ、原子炉建屋3階などの放射線非管理区域で、放射性物質を含んだ水たまりが見つかった。 とある。
確か「今のところ確認されていません」と聞いたのが、昼くらいの時間だったから、当初、「もしかしてプール内の水が・・」とか、もっと言っちゃえば「あれ?妙な水溜りが」って分かってたかもしれないね。
推測の域を出ませんが。
そんな現場のニュアンスが「今のところ確認されていません(でも、現在確認中の部分で放射能出ちゃうかもしれない)」(カッコ内は自分の勝手な追加)となっていたのかもね。

mainichi-msn.co.jpの記事によれば放射能の量は約6万ベクレルで、ラドン温泉の温泉水6リットル程度が含む放射能と同程度。法令の基準以下で人体に影響はないという。”とのこと、ラドン温泉と同程度と聞くと、「肩こりに効きそうだな」くらいの感じだけども、やっぱりちょっと不気味なので調べてみた。

ここを見ると、天然の放射性核種”ウラン238”が1グラムで1万2000ベクレルの放射能を持つ。ってことは、今回の冷却水漏洩の6万ベクレルってのは、ウラン238が5グラム分ってことですな。←余計に分からん!
ううん、完全に徒労に終わったね。調査 T_T;
でも、ウラン238が5グラム分の放射能って言われるとびびるが、ラドン温泉の水6リットル分って言われるとマイルドな響きだね。

■さらにその後
asahi.com記事”ネット公表装置が故障 柏崎刈羽原発の放射線量”
凄いことになってるってこと、ないよね?大丈夫だよね?
今のところ、大丈夫?