男たちの大和のDVDレンタルが始まったので、早速借りて見た。
連合艦隊とか特攻とかって、それだけでも涙が溢れそうな想像が頭を駆け巡る。
かなり期待していた一本であったが、見事に期待が裏切られた。
大和が海上特攻することになった経緯の描写、葛藤と自分を納得させる過程。
様々な思いや激突があったはずであり、あんなにあっさりと”上官が決めた”みたいな描き方では、まったく事の重さが伝わってこない。戦争の経緯の説明も、歴史年表的で、まったく浅い。
小学生の頃に衝撃を受けた”連合艦隊”の足元にも及ばない。
過去の歴史を賛美しないとか様々な配慮が働いたんだろう。結果骨抜きの物語になってしまっている。
想う人への永遠の別れや、不条理な決定をしざるを得なかった上官の苦渋、送り出す人の嗚咽、残されたものの決意、遺言のひとつも残せずに即死した兵隊、国民。賛美も反省も無しで、”その時代に起こったこと”を、そのまま描くだけでも、それぞれのストーリーが出来上がるのに・・。
こんな安っぽい映画の題材にされた大和が可愛そうだ。
※映画の終わりに写る、海底に沈んだ大和の艦首の菊を見ただけでも泣ける。映画以上に（*_*）
