昨年12/22からYoutubeに動画配信を始めた。
それまでは、MIDIオケで電子楽器を鳴らしたり、ドラムを付けたりした音源をデジタルレコーダで録音してnoteにアップしていた。
Youtubeの方は、まだ半年しか経っておらず、登録者数36、視聴数3700/28日間(2022/06/14現在)で、まだまだ低いところを彷徨っている感じだが、それでも、公開直後から色々と試し、順調に視聴数を伸ばしてきた。
考えたこと、試してみたことをメモしておこう。
最初に結論
■結論
・何はともあれ検索にヒットすること(Youtube的SEOに十分に対応すること)
・注目されるタイミングもある(より影響力のあるチャンネルの新着動画など)
・自分が表現したい音楽よりも視聴者が聴きたい音楽が視聴数を稼ぐ(当たり前だ)
・チャンネル登録者が増えれば視聴数が安定的に上昇する(ようだ)
・じっくり煮詰めて自信作を!ではなく、速やかに出す、実験する
・更新をこまめにする
・統計をくまなく見る(毎日、細かいところまで)、そして気づく
■開設直後(自分がやりたいことのみではダメよ)
まず、自分がやりたいこと(当時集中してやっていたこと)は、クラシック曲のMIDIデータを拾ってきて、ロックドラムと合わせる”M@ppΨ's Classic Music & Rock Drums”という企画。登録者数20程度、アクセスも動画を公開直後は10-20、数か月かけて100を超える動画が出てくるかどうかといったところ。常時見てくれている人は数人(<10)くらい。
身内が見てくれるだけでも嬉しかったが、新規登録者は微増だし、動画は出せば見てはくれるが、視聴数は想定の範囲。
新しい視聴者の参照数が多い動画というのは、良く知られた曲で、
アイネクライネハナトムジーク
ヴィヴァルディの四季
みたいなやつ。
本当に聴いて欲しいのは、ベートーヴェンのピアノソナタやヴィヴァルディのチェロソナタだったりするがこちらは不発。(公開から数か月でも未だに数十~100付近)
■初めにやった対策1
・検索に引っ掛かること(SEO)
ともかく、詳細な情報とタグで文字からひっかけてもらわなくては始まらない。
タイトルは”【V-Drums】G線上のアリア Air on G String / J.S Bach | 🎧 is Better”みたいな感じ。機種依存ではあるが、絵文字で目を惹くようにと考えた。100文字以内で最大限に興味を惹くための重要なポイント。
タグはYoutubeによれば「そんなに効果ないよ」と書かれているが、信用していない。本文内に表示されないのに、なぜ、そんなに効果が無いものが埋め込まれるものか。「とても重要」と考えている。Youtube(Google)が索引に使っているに決まっているからだ。
アーティストの情報や使っている楽器の機種名に至るまで(そこまでやるか位)の充実したインフォメーションぶり。
これはやっていく中で、検索キーワードに楽器名が含まれていることに気が付いてから。自分も覚えがあるが、自分が持っている楽器の名称で、Youtbeを検索して、「ほうほう、こう使っていますか」というのはある。楽器をやっていれば間違いなく、楽器名のキーワードは重要。
・サムネールで目を惹くこと
サムネールには顔写真があると良い、目を惹く配色、動画の内容と一致するもの。
・・ということで、黒背景に黄色や赤系のデザインのサムネール。作曲家の肖像画を配置して誰の曲かが一目で分かるように、曲名は英語表記と日本語表記を併記して、外国の人もサムネールだけで分かるように。
タイトルは先にも示した通り、
【V-Drums】G線上のアリア Air on G String / J.S Bach | 🎧 is Better
な感じで、日本語と英語を併記。(英語バージョンではすべて英語)
・外国からも見てもらうこと
言語に関係しない”音楽”の配信だ。見てくれる可能性があるのは日本国内だけとは限らない。英語でもプロフィールや曲の情報を追加。
すべての曲のプロフィール文は英語版も準備。
■仕掛け
動画をアップするタイミングが視聴数に影響する。当たり前だ。
ロシアがウクライナのキエフに侵攻した時に、ムソルグスキーの”展覧会の絵 キエフの大門”を出して、
#kyiv#TheGreatGateOfKiev#光るスティック
なんてキーワードを付けたら、このキーワードで検索ヒットした。その時、ドラマーのチャボさんという人が暗闇で光るスティックを使った動画を上げていたので、早速光るスティックを入手。同じ曲(キエフの大門)を絵的に映える”光るスティック”で暗闇の中演奏し、”光るスティック”のキーワードで検索ヒットするようにした。
まぁまぁ視聴数は伸びた。
■新たな企画 Ethnic Music & Electronics(相変わらず自分がやりたいことのみ)
Youtubeでクラシックってあまり見ないかも?と思い、エスニックやエレクトロニクスな方向で”M@ppΨ's Ethnic Music & Electoronics”を追加。
サムネールの配色は、式部のアルバム”大英博物館”と同じ、緑と紫だ。
式部、おおたか静流、Adiemus、Bjork、SecretGarden、DjurDjuraというラインナップ。
Adiemus、BjorkとSecretGardenは世界的に有名だが、式部、おおたか静流、DjurDjuraは、知る人ぞ知るという感じ。上げたところで誰が見るんだろう?というチョイス。
「だって、好きなんだからしょうがない。これがやりたいんだから。」
Youtubeの検索でDjurDjuraなんてすると、自分のがちゃんと上位に出る(そりゃそうだ、ほぼライバルがいないんだから)
Bjorkの”New World”なんて相当の自信作として出したのだが、不発。
Dancer in the Darkの再発もあり、少し前に盛り上がったのだが。
過去にやった曲でもあるし、知らないクラシック曲を構成覚えから、ドラムパターンを覚え、練習して公開するよりも遥かに早いペースで猛烈にアップ。
1週間に9曲とか。(クラシック曲の時は週に1曲か2曲)
大量にアップすれば、それだけ一気に視聴数は上がる。・・が一度聞かれればまた落ちる。
■変化が出てきた(おおたか静流)
おおたか静流の”花~すべての人の心に花を”をアップしたあたりで、リピータ以外の人のアクセスが増えた。
これはヒントになった。
自分としては式部の曲をイケイケで押していたのだが、やはり良く知られた”花”のような曲が視聴数があるんだ。(”喜納昌吉”のキーワードで辿り着いた人もいる。)
知らない曲を聴いてみようと検索するのではなく、知っている曲を聴きたいから検索するんだ。当たり前だ。
■変化球(メタルギタリストをクラシックっぽくやる)
・ネオクラギタリストの曲を追加
クラシックとロックの組み合わせはそのままで、ネオクラシカル系ギタリストの曲を、クラシックの楽器で再構成したネタを追加。マーティフリードマン、トニーマカパイン、スティーブヴァイ。
・クラシック曲をメタル仕立てにする
ヴィヴァルディ、シューベルトの曲をそれぞれメタリカのようなツインギターのメタルリフで。
これはまぁまぁのヒット、特にメタルなクラシックの自信作”魔王”は視聴数100を超えた
それでも28日の視聴数で1000を超えてやれやれといった程度。
「そうか、そこじゃないか」
■劇的に変わったこと(YMOがヒット)
そういえば、YMOの曲のオケがたくさんあるし、YMO好きな人たくさんいるよな。YMO40周年に自分は何もしなかったし。今更ながらYMOをやるか。
Ethnic Musicの括りで2-3曲出して、アクセス数が多かった。
1日の視聴数で200を超えるようになり、28日の視聴数で1000を超えるのが日常になってきた。
・タイミング
これ、実はYMOのカバーをしている有名なグループの新作が予告付きでアップされたタイミングと重なったため、関連動画とかおすすめとして自分のも出たことによる。
「こりゃ、波が来てる(コバンザメ戦法だ)」
・YMO企画を追加
・・・というわけで企画名を”M@ppΨ's Techno Music & Synthesizers”としてYMOの曲をせっせとアップしだした。
サムネールの配色は、ドイツの某ヤバい政治団体を模したとされる、YMO散開ライブの色。
やはり、デザインに黒、白、赤、灰色というのらカッコいいと思う。
曲目は、やはり自分が好きな曲を聴いてもらいたくて、U.T.、MASSなどのコダワリのある曲から。Wild Ambitions、U.T.が視聴数が多く、公開から一ヵ月で200を超えた。MASSが一押しなんだけどなぁ。ようやく100を超える程度。
「おっかしいなぁ。」
・その後もせっせと曲を追加
YMOの曲も良く知っているし、聞かせ所も分かっている。猛烈なペースで曲を追加。
先行のU.T.やWild Ambitionがアクセス数を稼いでくれている間に(他のYMOカバーグループのアクセスが続いているうちに)、伝家の宝刀”Rydeen”Riot in Lagos”を投入。
これ直後から大ヒット。
「やはりそうか」
代表曲やレアな曲をYMOファンとしては見過ごすわけにはいかない。
YMOを集中的に投入するようになってから、1日の視聴数が200に迫り、28日あたり2000を超えるようになってきた、そして今は3500を超えている。
ほとんどの曲は1週間程度で再生数100-200を確保。
48時間当たりの再生数をみられるリアルタイムでも600近い再生数を出しているので、瞬間風速としては1日300くらいあるときがある。登録者はYMOを上げてから10人増えた。(それまで25人程度だったので、2週間程度で10人増えるのは急増と言っても良い。低いところの話で恐縮だが)
クラシックとロックドラムでやってきた5か月間を2週間で3倍、4倍に達しようとしているYMOパワーおそるべし。
・微妙に実験
コアなファンが目を光らせている”YMO”のコミュニティで、どんなのが好まれるのか?実験したみたくなった。
強烈に歪んだギターはどうなの?(メタルリフで)とか
タブラをフィーチャーしたらどうなの?とか
ドラムを叩かないで、ドラムマシンとかエレドラとか、打ち込みで構わないものをあえて叩くってどうなの?とか
ドラマーのチャンネルなのにシンセを弾くだけなんていう動画も。
これが、実験の意味がない位に、全部受けとめて貰えるんですね。
YMOのコミュニティって寛容かも。
■明らかに違う視聴者像
・視聴者層
YMOが人気があるのは分かった。ネットの特性や年齢層がYMOエイジとマッチしているんだろう。視聴者の年齢を見ていても自分と同じか年上で100%。若い人は見ていないし、女性はわずか5%。
クラシックとロックの時は、女性比率が10%、年齢層は変わっていないが。
・視聴の傾向
それからこれは見逃せないのは、動画を見飽きる時間だ。
YMOの曲はMASSやRydeenなどの曲の構成がしっかりしたもの以外、ほぼ50%を割る。
半数が曲を最後まで通して聴かずに終わるということ。
クラシック曲の場合は、ほとんどの動画が閲覧率60%程度を維持する。
曲をちゃんと最後まで聞こうという意思がある。
アクセス数は少ないが、見つけて聞いてくれた人は、ちゃんと最後まで聞いてくれる。
YMOのはちょっと見て「ああ。こういうのね」と分かったら早めに去ってしまう。
どちらが良いということではないが、やはり視聴数だけあっても「はいはい、それね」みたいな消費のされ方よりも、じっくり最後まで聞いてもらう方がありがたい。
■目論み
YMOで自分のチャンネルを知ってもらった視聴者に、”気合の入った”エスニックやクラシックのじっくり聞く系の曲を聴いてもらいたい。
当初からその気持ちは変わっていないし、自分が好きなものの中でも、YMOでもハードロックでもポップなフィールドでアクセスを稼げるものを出して、チャンネルを知ってもらおうと思ってやってきた。
これまで、人前で演奏するのを躊躇した”ライディーン”や”コズミックサーフイン”なんかを披露してもだ。
人が聞きたいと思うもの、で、かつ、自分が自信をもって提示できるもの
・・・がアクセスアップ、登録者数アップの根本的な要因。
で、その時々の他者のタイミングやサムネール、仕掛けなどの検索や閲覧の工夫があって、”ボン”と来る。
■追記
その後やったこと。
参照先でFacebookというのもYoutube検索同様にあるので、Facebookからの流入も意識。
・Facebookの動画公開告知を公開設定にして、タグを埋め込んだ
効果は、まだわからない。