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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

Re:プレイ

記憶のパズルRe:プレイでトリップ体験。何が真実で何が虚構なのかを1時間半の間刺激されながら、悶々とする。
夢を見ているような感覚にさせられる、とってもリアルな脳内パズル体験。見たものすべてが、色んな役回りで登場し、何度も同じストーリーが再生される。ディテールが明確であったり、不明確であったり。
これを見て混乱するのは、脳の中の情報がこういった形で保存されているからだろう。

真実は、ふとしたきっかけで兄を死に至らしめてしまった主人公が、車で病院に搬送する途中で、正面衝突の事故を起こし、事故で2人(兄を含めると3人)が死んだ。
兄を死に至らしめた贖罪の意識が元になり、ニアデスで体験する走馬灯のような記憶として今回の映画が構成されている。

兄の彼女(婚約者)と関係を持ったのか、持っていなかったのか、そもそも、たまたま事故で最後に見た女性の顔を、兄の婚約者としてマッピングしたのか、定かではない。生前の父の言葉が、医者の口から聞かされたり、事故処理のスタッフが謎の女として登場したり、整然とストーリーを組み立てようというのには無理がある。
やはり夢のように、”記憶の断片がお互いに結びつくことで、支離滅裂な物語になっている”と解釈するのが正しいのだろう。
兄の死に対する贖罪、やり直す方法は無いのか?と記憶のピースを繋ぎ合わせて、何度も何度もつじつまを合わせようとしている。
ニアデス体験として起こった短い時間を表した映画なのだと思う。