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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

大好き!ファイアウォール(専用ハードウェアフェチの話)

ファイアウォールVPNの記事を書いていて、改めて認識したのだが。
私はファイアウォールという機械が大好きである。
古くはWatchGuardという赤い筐体の機械、次はSonicWallという青い機械。
HDDを持たず、OSはチップに焼き付けてあり、フラッシュメモリを使うという、クリーンな設計。
回転部品を少なくするために、ファンさえも付いていないという堅牢な製造技術。
その意味ではルータも大好きである。リブートは速いし、ちょっと設定を変更するだけなら一瞬の切断だけで済む。
こんなに美しいコンピュータは他にはないと思ってしまう。
24時間365日動き続けてもほとんど故障しないし、ハングしたりすることもない。こういうのを書いてるプログラマって神じゃないかと思う。
やっぱりユーザーにインストールさせて、バグありまくりで修正パッチの嵐で、そのくせ不安定で、ユーザーをイライラさせるインタフェースの”通常のソフトウェア”とか”普通のコンピュータ”って、品質として最低の部類だと思う。DVDレコーダーとかの方がPCサーバーよりもどれだけ凄い仕事をしてるかって思っちゃう。
話が飛んでいるが、要するに「これだけを確実にやる」っていうアプライアンスが好きなのである。

思えば、自分が大好きなLinuxサーバー”CobaltRaQ”も、NAS(ネットワークストレージ)も、ルーターファイアウォールも、みんな専用ハードウェアのコンピュータである。
音楽で使用するシンセサイザーシーケンサー、ドラムマシンっていうのもそう。
人間の五感で操作するメカニカルなインタフェースや、決して人間を裏切らない安定性が好き。
ファイアウォールルーターが即座にネットワークパケットを判断して処理するのも凄いが、楽器だって凄い。
人間が感知するピッチ、タイミングって結構シビアで、PCのソフトウェアなんて全然楽器にならない。
リアルタイム性が凄いと評判で自分も使っているabletonLiveというソフトだって、致命的に取り込みや発音が遅れる場合がある。これは、ハードウェアの楽器なら信じられない事態である。弦楽器なら弦をはじけば音が鳴る。ならなければ楽器じゃない。
いや、楽器の話で熱くなってしまったが、シンセサイザーの大手”YAMAHA”が業務用ルータを作っていることは必然だと思えてくる。楽器用に専用チップやリアルタイム制御技術を持っていて、元々MIDI信号というプロトコルを扱っているのだから、それがIPになったって、対して変わらないはず。
ローランドやコルグだって、その気になればルータやファイアウォールのひとつやふたつは作れるはずだし、世界のマーケットにとてつもないシェアを持てるはずである。
セキュリティ機器だのネットワーク接続機器なんていう、”つまらない世界”で仕事しないだけか。
専用ハードウェアへの熱い情熱はまだまだ衰えそうにない。