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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

踊る大走査線 ザ・ムービー

HDDレコーダーに録画してた踊る大走査線ザ・ムービーを見る。
若手サラリーマンがシンパシーを覚えちゃうような作り(組織論?コーチング?エンパワーメント?)で、気づかないでいると青島に感情移入しちゃうっていう危険な(笑)感じ。
「深津ちゃん可愛いなぁ・・・」とか「長さん生かすぜ!」っていうのが率直な感想。

長さんの「若い奴等を傷つけないでくれ」っていうのは、少年兵を戦場に送らざるを得なかった大尉みたいな感じでぐっとくる・・・が、若い会社員が実際に上司に言って欲しい言葉なんだろうなぁ。「こいつらを認めてやってくれ」とか「こいつらのやる気をどうか殺がないでやってくれ」みたいな。

青島みたいなヒーローって、天然の熱血漢なら好感が持てるが、実際にこれを見てる大勢は、狙ってヒロイズムを気取りそう。誰も見て無くても地道に職務をこなしているその他大勢(地図に書き込みをしながら現場に走っていった多くの捜査員)も同じくヒーローなんだっていう視点が絶対に必要。
何語ってるんだか。

一番かっこ悪いのは、キャリア組の腰ぎんちゃく女。権威に露骨に弱いヤツってどこにでもいるってのが面白い。
またまた長さんだが、「警察をよろしく」と先輩風吹かした後の「なんてな」ってのが素敵。
台詞を言わなくても、顔だけでメッセージを伝えるのは、この映画で一番の存在感。
刑事役や頑固な職人役の長さんは最高だったなぁ。今更ながら追悼

犯人の「個人が力を発揮できる組織が最高。リーダーなんか要らん」という主張は、片方の原理主義なんだな。
もう片方は、軍隊式統制組織。非常事態には軍隊的統制組織。クリエイティブな仕事は個人の権限ってのは、良く知られている当たり前の話だし、網型組織とかフラット階層の組織なんていうのも、経営コンサルやITブーム真っ盛りの頃にずいぶん喧伝された話。
それこそ、臨機応変に組み換え可能で、各メンバーが自主的に自分の位置を認識して、最も効果的に振舞える組織が最高なわけだけど、これってその時々で(最もその道に詳しい)リーダーが選ばれるしかないんだよな。

結局その組織のトップについている人たちが、百選練磨のつわものであれば問題がないわけだけど、腰ぎんちゃく的いんちき野郎が、有能な部下を飼いならそうとする”縄張り””権力闘争”がいかんともしがたく発生してしまうってことなんだろうねぇ。

あれ?映画の話から組織の話になってしまった。
オヤジだな(汗)