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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

10年前のパソコン処分でしみじみ

新しいパソコンを買った際、「以前使っていたパソコンを処分します」というサービスが付いてきた。
パソコンを処分するにも、お金が掛かる昨今、なかなか良心的なサービスではないかというわけで、お言葉に甘えて、10年前に購入したPC一式を処分することとした。
今回処分したのは下記の機器。
デスクトップPC:Acer5166
SCSI HDDキャビネットSCSIディスク3本+DDS2 DAT
17'CRTディスプレイ:三菱RD17
久々に電源を入れHDDの消去やらの作業をしていたのだが、10年前にSCSIディスクの2GB、4GBって一体どれほどの金額を積んだのか?だとか
何で個人ユースでDATなんか買っちゃったんだろう?(確か一括15万を九十九電機に支払った記憶がある)とか
ペンティアム166MHzって当時のスタンダードっていうか、憧れのペンティアム。憧れのWindowsNT4.0Workstation。全部のディスクをNTFSでフォーマットして、優越感に浸り、喜んでたなぁ・・・なんてしみじみきちゃったのである。

ディスクのサイズは10年間で10〜20倍になり、CPUクロックは10倍、メモリ容量は5倍〜10倍、本体価格は1/2〜1/3(30万→15万)、ディスプレイはダイアモンドトロンだとかで喜ぶ時代ではなく、17インチ相当のTFT液晶がセットについてくる時代だ。
何も変わっていないのは、人間の生産性だけ。
ワープロで文書を作るスピードや、エクセルのワークシートで何かを処理スピードが10倍になったことはありえない。メールを読み書きする本数だって、仕事で生み出す価値だって10倍になっているわけがない。
コンピュータを使って仕事をするって、何だろう?と思わざるを得ない。
何ゆえにハードウェアを買い替え、より高いスペックのハードウェアを求め、OSをバージョンアップするのか?不思議な気持ちでいっぱいになる。
10年前から作りためたデータは、わずかに数百メガ。これらのうち、今でも本当に価値のある情報ってうのは、ほとんどないに違いない。
片や、インターネットサーバとして黙々と動き続けるLinuxサーバは、5年間以上も低いスペックのまま、安定して動いている。メモリ512MB、ATAディスクのミラー構成だ。
本当にくだらない個人のデスクトップ。くだらない人間の営み(”人間”などと一般化しないで、自分だけにしておこうか)
今使っている(この間購入した)ノートPCのディスクは40GB、メモリ1.5GB、CPUは1.6GHzだ。
こんな鬼のような高スペックのマシンで、自分は何をしているのかと自問すれば、blogにこのようなエントリーを書き、メールを読み書きし、Webを見たり、DVDを見たり、CDのデータをMP3に変換したりしているだけなのである。まったく笑う他ない。