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ツチヤ教授の哲学講義/土屋賢二

2006年12月27日購入、2007年01月05日読了。
お笑い哲学エッセイではなく、まじめな哲学講義の本。
・・とはいえ、分かりやすい言葉で説得しようという親切心に貫かれており、世に言う哲学書とは全く違う。
煙に巻くような難解な詭弁を廃し、”哲学のおかしさ”を常識人の視点から解き明かす。(それでもちょっと難しい、モヤモヤが残る)
・ヴィトケンシュタインの説”哲学の問題は解決されるでのはなく、解消されるべき”を解説
・哲学の問題は、言語上の誤解である可能性が高い。
・「○○とは何か?」といった場合の○○には、実体(解決策)がありそうな気がするが、実際には○○が通常の生活の中でどのように使われ、どのように使われていないかを分析していくことで明らかとなる。
・個人が自由に決定すべき問題に対して、哲学が答えを用意するようなことは不可能。
ex.「人生をいかに生きるべきか」→お前が優先すべき価値観を吟味して、勝手に生きろよ馬鹿野郎!

第一日 哲学は何でないか
第二日 五分間は時間とは言えない・・・か? 
第三日 「マッチを擦ったから火がついた」は説明になっていない・・・か?
第四日 机は見えない・・・か?
第五日 ツチヤは人間とは言えない・・・か?
第六日 どんな疑り深い人でも絶対に疑えない
第七日 「われ思う」はなぜ疑えないか
第八日 コーヒーを注文する方法
第九日 言語ゲームで哲学はどう変わるか
第十日 「哲学の問題を全面的に最終的に解決した」理論
第十一日 哲学は世界を説明するものか