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電子楽器、音楽、コンピュータ、プログラミング、雑感。面倒くさいオヤジの独り言

アンナとロッテ

ずっと一緒にいたかったのコピーに惹かれ、アンナとロッテを借りた。
幼少の頃に両親の死によって別離した姉妹が、第二次世界大戦中のオランダとドイツでそれぞれの時代を過ごし、民族差別から来る憎悪、ナチスによって愛する夫をなくした悲しみに翻弄されながらも、お互いを強く求める物語。
表情や場面に一切無駄が無く、すべてが必然性を持って丁寧に描かれている。音楽もむやみに盛り上げたりせず、抑制された感情。ナチスの行った政治・戦争については何も付け加える情報も無いが、姉妹の人生を中心に悲惨な時代を描きつつ、やっぱり姉妹の感動物語に収斂していくところが良い。白黒が様々に入れ替わり、心情の揺れ幅が大きい。ある時はロッテに、ある時はアンナに感情移入しながら、または同時に同情したり、応援したり・・・。
自分の感情がこんなに揺れ動くのを体験するのは面白い。脳に適度な疲労感。
良い!
ただ惜しむらくは、メイキングやロッテを演じた女優のインタビューを見るべきではなかった。
(ただでさえ、ロッテに対して悪い印象を持ったのに、インタビューを見て余計に・・・)